第 10 代崇神天皇御代に創建されたと伝わる
大山阿夫利神社。755年に東大寺を開いた良弁
僧正によって創建され、三代目は弘法大師が
住職をされたと伝わる大山寺。神仏習合の霊
山として栄えた大山は、鎌倉時代には源頼朝、
戦国時代には北条氏、江戸時代には代々の徳
川将軍に崇敬されてきました。
江戸庶民の信仰と行楽の地
巨大な木太刀を担いで「大山詣り」
大山で歴史を学ぶ
第 10 代崇神天皇御代に創建されたと伝わる
大山阿夫利神社。755年に東大寺を開いた良弁
僧正によって創建され、三代目は弘法大師が
住職をされたと伝わる大山寺。神仏習合の霊
山として栄えた大山は、鎌倉時代には源頼朝、
戦国時代には北条氏、江戸時代には代々の徳
川将軍に崇敬されてきました。
大山で文化を知る
江戸時代に「講」という組織を作り、こぞって
大山にお詣りをした「大山詣り」は、江戸の人
口が 100 万人の時代に年間20万人以上が訪
れたとされ、江戸時代の庶民の文化を表すひ
とつにあげられます。源頼朝が刀を納めたこ
とから始まったとされる、木太刀を納める「納
太刀」は当時の浮世絵に数多く描かれ、宿坊の
主人「先導師」は講の案内係として今もなお大
山詣りに来られた方々を案内しています。
大山で交流する
古くから続く歴史と文化を今に伝え、自然豊
富な大山で暮らす人々。阿夫利神社の神主、大
山寺の住職、宿坊の主人である先導師。日頃と
は異なる生活環境の中で、普段の生活では接
する機会の少ない職業の方々との交流を通し
て、新しい発見が期待できます。後継者問題や
過疎化などの社会問題や、日本家屋での生活
常識などについても触れていただくことがで
きます。
大山で自然に触れる
丹沢山地の南東部に位置する大山は国定公園
にも指定され、豊富な自然環境を有する地域
です。阿夫利神社下社のある大山中腹までは
ケーブルカーで上がることも、徒歩で登るこ
とも可能です。また、阿夫利神社本社のある山
頂までも下社から片道約90分となっていま
す。「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」
において阿夫利神社からの眺望は2つ星、大
山は1つ星にて紹介されています。
大山周辺の見所もいっぱい!
大山の参道には江戸時代にタイムスリップしたような、歴史を感じさせる宿坊が軒を連ねています。立ち並ぶ宿坊では、先導師や板まねき、名物豆腐料理など、大山特有の文化を今に伝えています。他では味わうことのできない、大山の宿坊ならではの体験をしていただくことができます。
大山詣りは、鳶などの職人たちが巨大な木太刀(納太刀)を江戸から担いで運び、滝で身を清めてから奉納と山頂を目指すといった、他に例を見ない庶民参拝である。そうした姿は歌舞伎や浮世絵に取り上げられ、また手形が不要な小旅行であったことから人々の興味関心を呼び起こし、江戸の人口が100万人の頃、年間20万人もの参拝者が訪れた。大山詣りは、今も先導師たちにより脈々と引き継がれている。首都近郊に残る豊かな自然と触れ合いながら歴史をめぐり、山頂から眼下に広がる景色を目にしたとき、大山に憧れた先人の思いと満足を体感できる。